“まやかし”と批判も…加工食品「原料原産地表示」なぜわかりにくい?
自民党はTPPを推進する見返りに、この制度の実現を強力に推進。いっぽう、加工食品のメーカー側からは「ラベル印字やデータ管理のコストが増す」などと強い抵抗があった。このため、新制度の実現に向け、先のような“例外表示”を認めざるをえなかったというのが実情なのだ。
「場合によっては今後、TPPは頓挫するかもしれません。すると、その見返りだった『原産地表示』だけが実現するのですから皮肉なものです。新しい原産地表示については、’22年までの猶予期間はあるものの、消費者庁は、なるべく速やかに実施するよう促しています。大手メーカーを中心に、意外と早い時期に新表示へ切り替わるのではないかと思います」
問題は、実施されてみると例外表示のオンパレードにならないかという点だが……。
「メーカー側も、さすがに『国産または輸入』では、消費者をバカにしていると批判される恐れがある。
できるだけ国名を明記する表示が主流になるのではないでしょうか。逆に、小さなメーカーでも、きちんと国名を表示してあれば、仕入れ管理がしっかりしていることがわかります」