2018年3月17日 11:00
500円食べ放題!赤字前提の食堂「はっちゃんショップ」
なのに、県外からバイクで7人も食べに来ちゃって。がっかりした顔で『ほかに食事できるとこ、ありませんか?』って聞くからさ。わざわざ遠方から来てくれたのに申し訳ねえなって思ったんさね。それで、近くで娘がやってるラーメン店、連れてったんだ」
はっちゃんはここ桐生市で20年前からランチ限定の食堂を営んできた。その名も「はっちゃんショップ」。手作りの家庭料理が1人500円で、時間無制限の食べ放題。日替わりで20品ほどが大皿に山と盛られて台に並ぶ。その料理が売り切れると、営業終了。
開店は11時30分だが、その時刻には連日、ひなびた店の前に長蛇の列ができる。20年前の開店当初、はっちゃんが定めたのは、「県外客は無料」という仰天ルールだった。
「だって、何十軒、何百軒って数の食堂を通り越して、うちまで来てくれるんだよ。そのぐらいサービスしなくちゃ」
当初こそ地元客がほとんどだったが、異次元のコストパフォーマンスと、はっちゃんの飾らない人柄が口コミで広まり、やがては客の多くが県外から来るように。
「だから、申し訳ねえけど県外のお客さん無料ってのは、もうやめた。