恋愛リアリティ番組の舞台裏を描いた「ドロドロ米国ドラマ」
の舞台裏を、赤裸々に描いたドラマが『UnREAL』です。
主人公は、仕事はデキるが、公私ともに(特に恋愛)疲れ果て、心が壊れかけているアシスタント・プロデューサーのレイチェル。上司の敏腕女性プロデューサー、クインとともに番組が毎回盛り上がるよう、あの手この手で出演者たちの「非常識な言動」を引き出していく。その手段は、ありえないほど卑怯で、いくらなんでも嘘だろうと思うことの連続。でも、制作にはオリジナル版に携わっていた女性がメインスタッフとして参加しているんですね。だから、本作で描かれる仰天のエピソードの数々は、あながち絵空事でもないのです。
職場で男が絡むと、さらに状況はややこしくなる。レイチェルの元彼も、クインの不倫相手も、同僚です。
一方で、番組の出演者たちもシングルマザーに薬物依存、遊び人からセクシュアリティーを隠した女性まで、各々が問題を抱えている。好感度大の御曹司アダムにもまた、しょうもない裏の顔が。出演者とスタッフによる複雑な人間模様と平行して、劇中劇の形を取る「エバーラスティング」の勝者のゆくえも、最後まで予想を裏切り続ける。まったく心臓に悪いドラマです。
実際に、リアリティー番組を見ていて、仕込みが一切ないと信じている人はいないはず。