2018年5月21日 11:00
83歳の女性プログラマー語る「母の介護生活」開いた道
興味を抱いたものはとりあえずやってみよう、失敗しても得られるものはあるはず。結果よりプロセスが大切なんです」
このhinadanアプリも、高齢者向けのスマホアプリがなかったことから、「ないなら自分が作ろう」と、近所の書店でプログラミングの本を買い、独学で始めた。
「教えてくれた先生は宮城におられて、無料通信アプリのスカイプなどを使って添削をしてもらいました。遠距離でのやり取りでもパソコンを使えば苦になりませんよ」
年齢を言い訳にして、あきらめることはしない。今年2月、アメリカ・NYの国連本部のイベントで「高齢者にはデジタルスキルが重要」と、英語で演説できたのは40代に少しかじった英会話のおかげ。
「英会話を始めていなかったら、国連でのスピーチも断っていたかもしれません。何が起こるかわからない。とりあえずチャレンジして、だめならやめればいいんです」
若宮さんは高校を卒業してから大手銀行で定年まで働いた。
定年後は、介護が必要な90代の母と向き合う時間が増えた。
「家にいても、外の世界とつながっていたい」