今のホームレスは段ボールの家じゃない?寝泊まりの方法で最多だったのは…
一方、「5年未満」の人の割合は前回調査までは減少傾向であり、新しくホームレスになっている人はずっと減ってきていたと思われますが、前回調査から今回の調査にかけては微増となっています。
初めて路上(野宿)生活をしたのはどのくらい前ですか?―厚生労働省「ホームレスの実態に関する全国調査(生活実態調査)結果」より
まとめ
厚生労働省が行っているホームレスの実態調査から、その暮らしぶりや高齢化などの現状がわかりましたが、同時に、国が支援策をとっているにもかかわらず、ホームレスを取り巻く状況にはそれほど大きな変化がないのではないか、ということも感じられる結果でした。
一方、ホームレス数3,065人という数字には「あまり多くないな」という印象を受けたかもしれません。しかしながら、ネットカフェなどで寝泊まりしている人は調査対象から漏れていることにも目を向ける必要があるでしょう。2018年の東京都の調査では、いわゆる「ネットカフェ難民」が1日約4,000人と推計されています[*3]。ホームレスの存在がより見えにくい時代を迎えるなか、社会の実態として子どもに伝えていくことは、教育として大切ではないでしょうか。