2022年6月1日 07:00
町田啓太がいつも健やかな理由「ネガティブになりがちだからこそ、ポジティブに考えるようにしている」
僕自身、仕事以外に何かあるかなと考えても、なかなか思いつかない。それだけ熱意を持って打ち込めるものがあるのはすごいことですよね。
――その中で町田さんが演じた圭介はこれからの身の振り方に思い悩んでいる役どころです。
圭介は音楽を愛しているからこそ、自分の現状に対し鬱憤やフラストレーションがたまっていて、その行き場のない気持ちを「弥生交響楽団」という環境に向けているキャラクター。その内面を丁寧に演じられたらと、最初は考えていました。
――最初は、ということは現場に入って何か変化があったのでしょうか。
水谷さんから圭介のコミカルでチャーミングな部分をたくさん引き出していただいたおかげで、僕が思っていた以上に圭介像が膨らんだ感じはありましたね。
――それはたとえばどんなところが?
物語の途中で理子(檀れい)さんと鶴間(石丸幹二)さんのあとをこっそりついていくシーンがあるんですけど、あそこもそうですね。
――あのシーンの町田さんの手の動きが絶妙に愛らしかったです。
そこがまさに水谷さんの演出といいますか。こういう感じでとご自分でやってくださるんですよ。それが抜群に面白いから、やる方としてはどうしようとなるんですけど、それをどうにかして咀嚼してやるというのが挑戦でもあり、すごく楽しかったんですよね。