“出会い”が人をつくる。武正晴&山田孝之が語るNetflixドラマ『全裸監督』
そこは意識しました。でも、みんなそうなんじゃないですかね。トランプ大統領とかもそうだと思うんですけど、きっと“その場に求められているスイッチ”を押しているだけで。だからオン/オフがはっきりと見えた方が人間らしいし“この人もいろんな想いをしながらも、がんばってやってたんだな”って思ってもらえるんだと思います」
ふたりが語る通り、本作では主人公・村西が観客の想像を上回る状況やピンチに立たされたり、時に周囲を絶句させるような状況を自ら作り出して、その度に村西自身が変化していく。「この物語は“人と人が出会う”話ですよね。だから、感染することもあるし、世知辛い部分や別れもあるんです」(武監督)
だからこそ製作陣は村西のドラマを描くだけでなく、彼が出会う人々のドラマを丁寧に描き、キャスティングすることにこだわった。「村西さんが面白いのは、彼が出会った人たちの面白さでもあるので、彼が出会う人を誰にしたらいいんだろう?っていうのが重要でしたね。仲間にせよ敵役にせよ、彼が出会った人たちを吸収して“村西とおる”が出来ていく。
だから、キャスティングにはとにかくこだわって、スタッフに“1回しか出ない役なのにこの人にオファーするんですか?”って怒られても、とにかくダメ元でもいいから聞いてみてくれって」