吉田鋼太郎演出、柿澤勇人、ウエンツ瑛士ら出演『ブラッド・ブラザーズ』開幕 各出演者からのコメントも
左より)ミセス・ジョンストン役 堀内敬子、 ミセス・ライオンズ役 一路真輝
左より)リンダ役 木南晴夏、 ミッキー役 柿澤勇人、 エドワード役 ウエンツ瑛士
舞台上に現れるジョンストン一家が住む公営団地と、ライオンズ一家が住む豪邸という美術セットは、双子の運命を分けた対照的なふたつの生活を見事に表現している。それぞれの家は、 階級社会が持つ隔たりを常に想起させ、照明や衣裳が、作品をより生き生きとしたものにしている。セットの2階部分に設置されたバンド台から奏でられる音楽は、俳優の呼吸に寄り添うようドラマとシンクロし、観客の感情を増幅させてくれる。物語にたびたび登場する劇中曲「マリリン・モンロー」は、その時々の情景で演奏され、思わず口ずさんでしまうほど耳に残るナンバーのひとつだ。
左より)エドワード役 ウエンツ瑛士、 リンダ役 木南晴夏、 ミッキー役 柿澤勇人
双子の兄弟・ミッキーには柿澤勇人、エドワードにはウエンツ瑛士が扮する。1幕では7,8歳の男の子の持つ若さと遊び心をある種のリアリティをもって表現し、物語が進むに連れ、 10代の若者の溢れるエネルギーを、さらに彼らが大人になるまでを説得力を持って演じ、 緻密な稽古に裏付けされた高い演技力を証明している。