くらし情報『小関裕太・岡宮来夢ら新キャストの演技が光る迫力のステージ ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』観劇レポート』

小関裕太・岡宮来夢ら新キャストの演技が光る迫力のステージ ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』観劇レポート

モンタギューとして、キャピュレットとして、彼らが表出する憎しみや楽しさ、それに伴う躍動。それがしっかりとしたベースになっているがゆえの感動なのだろう。

小関裕太・岡宮来夢ら新キャストの演技が光る迫力のステージ ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』観劇レポート


そして彼らに相対している大人たちも、一人ひとりの輪郭がくっきりと伝わってくる。幕開けの「ヴェローナ」で張りのある中低音で観客を圧倒する渡辺大輔のヴェローナ大公は、凛とした立ち姿の中に争いの絶えない地を統べる者の苦衷をにじませる。彩吹真央のキャピュレット夫人は不毛な夫婦仲、甥・ティボルトとの関係、娘・ジュリエットへのある種理不尽な態度と、矛盾に満ちているようで何故かとてもリアルに感じられる女性像を描く。


小関裕太・岡宮来夢ら新キャストの演技が光る迫力のステージ ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』観劇レポート

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ユン・フィスのモンタギュー夫人は劇中でベンヴォーリオが言う「過保護なおふくろさん」、つまり息子を愛してやまない母親だからこそ、後半の悲劇における悲しみの深さが胸に迫る。モンタギュー卿は観客の想像に委ねられる部分が大きいが、貫禄のある父・当主なのだろうと思わせる田村雄一の存在感が見事。岡田浩暉のキャピュレット卿は、かなり掘り下げられている家族関係の中で、俗っぽさや脆さ、さらには色気や愛嬌までも漂わせる。「娘よ」でジュリエットへの愛情を吐露する時、間違いなく観客の心をわしづかみにしていた。

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