シド『承認欲求』インタビュー 「16年の色濃い歴史を乗せて、新しい扉を開く」
15周年を経て、見えたものって一言で表すと何になりますか?
Shinji全員の中で、余分なものをそぎ落としていこう、というのが今回のアルバムではあって、それを出せたなと思っています。シドってみんな何でも割とできてしまうバンドで、すごくいろんなことを曲に対してできてしまうんですけど、それを今回は良い意味でそぎ落としているんです。
——なるほど。Shinjiさんの中での余分なものって何ですか?
Shinjiその点で言ったら、僕は失敗って結構するんですけど。やっぱり失敗がないと気づかないことも多いなって思っていて。例えば、バンドだからこそ4人の意見があって、一人で曲をグイグイ進めるのも違うというか。みんなの意見で、その曲が出来上がってくっていうバンドならではのこともあるし……。そぎ落したものは、もう色々ですよ、ギターの本数も減りましたし。
昔は本当に、たくさんのギターを使いたいとか、たくさんのブランドのギターを弾きたいとかっていう願望がすごく強かったんですけど、今はもう逆で。弦が切れない限り変えたくないなと。やっぱり情報量が多すぎるとまとまらなくなっちゃうので。減らしたいなと思ってますね。