図夢歌舞伎の第2弾は『弥次喜多』! 史上初、新作歌舞伎をAmazonで初披露
でもコンビニだから、所狭しと商品は並べないといけないし」(猿之助)と苦労もあったのだとか。
もちろん、『弥次喜多』の神髄は、弥次さん喜多さんが披露する丁々発止のやりとり。2016年から磨き上げた幸四郎&猿之助の“コンビ力”には、期待せずにはいられない。
「アドリブなんてやってる余裕はないはずなのに(笑)、アドリブでこそ生き生きとしている。これは本当にお互いの信頼関係があってこそ。内容はシリアスな面もありますが、僕らが演じたら、弥次喜多が本来もつ面白みが自然と出てくるので」(猿之助)。
「弥次喜多といえば、どこかに旅するというイメージですけど、旅は場所に限ったことじゃなく、何か新しいことに挑戦することも旅ですから。まあ、あのふたりは行ってどうなるか、何を得られるか、成功も失敗も考えていないですけど(笑)、だからこそ、どんな場所でも、いつの時代にだって存在できてしまうんです。
それに今回は、ストーリーそのものが今の世界を映していて、そういう歌舞伎はめずらしいと思いますね」(幸四郎)。
市川猿之助(左)、松本幸四郎(右)
取材・文・写真(松本幸四郎・市川猿之助会見写真):内田涼
図夢歌舞伎『弥次喜多』
監督・脚本・演出:市川猿之助
原作:前川知大『狭き門より入れ』
構成:杉原邦生
脚本:戸部和久
監督:藤森圭太郎
2020年12月26日(土)