サンダンス映画祭:ダイアナ妃とルシル・ボールのドキュメンタリー
僕は、僕ら一般人がこの悲劇においてどのような役割を担ったのかを考えてみたかった。彼女から見た僕らはどうだったのかということだ」と、上映後のヴァーチャル会見で述べた。事実、パーキンスは、ダイアナ妃の婚約、結婚を一般人のファンがいかに喜んで大騒ぎをしたのか、彼女の死がどれほど多くの悲しみをもたらしたのか、またパパラッチがどこまで執拗だったのかをたっぷりと見せている。
『Lucy and Desi』を監督するのは、コメディエンヌのエイミー・ポーラー。ルシル・ボールとデシ・アーナズの娘ルーシー・アーナズは、協力を持ちかけられた時、すでに『愛すべき〜』のほうに関わっていた。だが『愛すべき〜』を製作配給するアマゾン・スタジオに相談すると、「ひとつの映画ですべてを語れるわけではないし、そちらも存在していいのではないか」と言われたという。それでも、彼女自身もだいぶ前に両親についてのドキュメンタリー番組を製作していることもあり、「もう言うべきことは何も残っていないのではないか」と思ったのだが、監督がポーラーと聞いてがぜん興味をもったのだと、彼女は上映後で語った。『愛すべき〜』も夫妻を知る実在の人が登場するなど、ドキュメンタリーの要素を入れていたが、『Lucy and Desi』は、本人たちの肉声をできるだけ出してきたところが違っている。