エロティック、グロテスク、ミステリアス……人の心を惹きつける 「あやしい」絵画表現を紹介する『あやしい絵展』をレポート!
甲斐庄楠音《畜生塚》(1915年)
左から甲斐庄楠音《幻覚(踊る女)》1920年頃、《舞ふ》1921年、《横櫛》1916年頃
島成園《無題》1918年
岡本神草の《拳を打てる三人の舞妓の習作》は、展覧会に間に合わせるため中央部分のみトリミングした作品だ。そのため、中央部分の女性の顔立ちまわりだけ緻密に描かれており、周囲とのコントラストが印象的な作品となっている。
岡本神草の《拳を打てる三人の舞妓の習作》1920年
北野恒富《道行》1913年
「あやしい」は、妖しい、妖しい、奇しいなど様々な漢字を充てることができ、さまざまな形で解釈が可能な言葉だ。会場にはこのほかにも、上村松園《炎》(東京会場のみ4月4日まで展示)や、鏑木清方《妖魚》など、さまざまなあやしい作品が揃っている。会場を訪れて、自分の好きな「あやしい」絵を見つけだしてほしい。
取材・文:浦島茂世
【開催情報】
『あやしい絵展』
3月23日(火)~5月16日(日)、東京国立近代美術館にて開催
https://ayashiie2021.jp/