くらし情報『アカデミー賞候補の仏映画『レ・ミゼラブル』。監督と出演者が語る「現代の問題」』

2020年2月27日 18:00

アカデミー賞候補の仏映画『レ・ミゼラブル』。監督と出演者が語る「現代の問題」

本来、治安を維持する役割の警察も住人を恫喝したり、差別的発言を繰り返したりとほめられたものではない。そうした混沌とした街が、ひとつのいたずらからとんでもない事態が起きてしまう。

そこには、このエリア周辺で実際に起きている出来事と人間関係、民族間のパワーバランスの変化などを、つぶさにみつめ、つきつめた監督の深い洞察力と本質をとらえる鋭い目によってきりとられた社会の縮図が広がる。

「自分は自覚していたんだ。“自分が暮らすこの地区は特殊だ”と。それでカメラを回し続けていた。おそらく、このエリアの日常をこれだけカメラに収めている人間は僕以外にいない。だから、ほかのことに手を出すよりも、自分の身の回りのことを突き詰めて、映画にしようと思った。
スペシャリテになればいい。掘り下げてつきつめることが自分にとっての切り札になるんじゃないかと思ったんだ。僕は絶対にこのエリアの空気を描けることを自負していた。その空気はひしひしと感じてもらえるんじゃないかな」

一方、物語のキーパーソン、街の仕切り屋、市長を演じたスティーヴ・ティアンチューは、脚本を手にしたときをこう語る。「プロデューサーのひとりから、こんな作品があると、シナリオを渡されたんだけど、一気に読んでしまった。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.