【くるりインタビュー】もしかしたら皆さんが感じられる“くるりっぽさ”の部分が詰まってる作品になっているかもしれない
前の『天才の愛』は、一部にはすごく示唆的やったりリリカルな曲もあったんですけど、もうちょっとなんて言うか、見たことない心象風景的なものを、そのパースペクティブそのものを実際の音にしたっていうものだと思うんです。今回は、パースペクティブは1曲1曲で全然違うし、サウンド的には全体のトーンをちょっとギターバンド寄りに持っていった感じ。
パースよりもリリック、そういうもので聴かせるというか。くるりって割といろんなイメージを持たれることが多いと思うんですけど、もしかしたら皆さんが感じられる“くるりっぽさ”の部分が詰まってる作品になっているかもしれませんね。
佐藤いい曲、いい歌ばっかりだから、アルバムにはできないと思うんですよね。自分たちの勝手なアルバムのイメージなんですけど、起承転結であったりとか、こういう曲があるんだったら一方でこういう曲もあって欲しいよな、みたいな。
で、今回は6曲のEPなんですけど、6曲聴いたらものすごい満足感があるんですよ。普通だったらなかなかなそれをひとつにコンパイルできないのが、この1年、2年のあいだにこんなことをやってましたっていう記録としてまとめることができたっていう意味では、すごい良いタイミングだったなって思います。