修復によって蘇った文化財を一挙公開! 『文化財よ、永遠に』が、泉屋博古館分館ほか全国4会場で同時期開催
文化財の維持修復事業の助成を行う住友財団では、今年30年を迎えるのを記念して『文化財よ、永遠に』を開催。京都・泉屋博古館(9月6日〜10月14日)、東京・泉屋博古館分館(9月10日〜10月27日)、福岡・九州国立博物館(9月10日〜11月4日)、東京国立博物館(10月1日〜12月1日)の全国4会場で開催され、修復された文化財の一部がその修復の軌跡とともに紹介される。
今に伝わる文化財は、その時代の修復や保存技術によって守られ、長い間の劣化や天災による損傷をくぐり抜けてきた。しかし、さらに長い時に耐え次代に文化財を継承していくのは容易なことではない。
住友財団は、これまでに1000件を超える国内外の文化財修復事業に対し助成を実施。古くより伝わる伝統技術を軸に、最新の科学技術を活用した世界最高水準の修復技術を駆使することで、木・紙・絹など脆弱な材質の文化財を鮮やかに蘇えらせてきた。
そんな文化財修復の軌跡と成果を紹介する同展。「美を守る文化財修復の最前線」にフォーカスする泉屋博古館分館では、所蔵元の雨漏りのために画面が著しく痛んでいた池大雅《比叡山真景図》(1762年、練馬区立美術館蔵)