2021年10月20日 12:00
「あんまり深く考えなくていいエンタメ作品です(笑)」『パ・ラパパンパン』松たか子×松尾スズキ インタビュー
その脚本にすごく惚れちゃったから、藤本さんにお友達になってもらったんです。
何度か食事をするうちに、「小劇場に何本か、書き下ろしたことがある」って話を聞き出しまして。それで、僕はあまり他人が書いた新作を演出する機会がないので、ぜひ藤本さんにお願いしようと。ちょっと残念なのは、自分が演出席にいたり、また俳優として立って稽古場をウロウロすることは、感染対策を考えると懸念があったんですね。それで最初の思惑とは違ってしまったけれど、自分が出ることは辞退して演出に専念することになったと。そういう経緯ですね。
松私は、藤本さんとのお仕事は今回が初めてです。松尾さんの演出の舞台に出るのも初めてですし、松尾さんが藤本さんにホンを依頼したお芝居ということで、そのチャレンジに呼んでいただけたことにすごくワクワクしました。
――今回の物語は“ファンタジックなミステリーコメディ”と伺っています。松尾台本については話し合いの末に、ものすごく長いプロットが上がってきたんです。そこにディケンズの小説『クリスマス・キャロル』という僕のまったく馴染みのない物語が入っていて、ちょっと面食らったところはありました(笑)。