2022年9月5日 07:00
【インタビュー】ゆうたろう、舞台『桜文(さくらふみ)』は大きな転機になる作品
――演出の寺十吾さんからはどのように霧野・仙太を演じてほしいと言われましたか?
霧野は登場人物ほぼ全員と接する役で、対峙する相手によって霧野という人物像は変わっていくんですよ。身分の違いであったり、物書きとしてのこだわりや信念があるので、シーンによって霧野の見せ方が変わっていきます。「この時はこういう心情だよね」と寺十さんに丁寧に教えてもらっています。自分も(シーンを)動かさないといけないし、動かされることもあるし、柔軟性が必要なので最初は苦労しました。
――柔軟性、臨機応変さが求められる作品なのですね。
今もセリフのカットがあったり、変更があったりしていて、本番直前、本番でも試行錯誤することがあるんだろうなと思っています。なので、役柄を自分で固めすぎないようにしています。舞台の稽古は挑戦の連続、失敗の連続で、そういう場所なのだと。
自分から色々仕掛けて「あれは良かった」「これはダメだった」と寺十さんに指摘していただいて、というのは本当に贅沢な時間だと思います。
袴の着付けが新しいスキルのひとつに
――共演の久保さんとはどのようなコミュニケーションをとっていますか?
久保さんはすごくしっかりされていて、年齢としては僕より年下ですけれど、目上の方と話しているような感覚というか、尊敬することばかりです。