「中野にあなたの故郷が生まれます」ノックノックス『おぉーい。』ヤストミフルタ×藤谷みきインタビュー
ってことに気づく。決して声高に訴えているわけではなかったのに、終演後には「ゴミを持ち帰ろう」ってお母さんに語りかけるお子さんも現れて。
ヤストミそうそう、考えるきっかけになればいいな。劇場って体験学習ができる場でもあると思うんです。「どうしてミヤマクワガタは減っているの?」とお子さんに尋ねられても、答えられなくていい。「じゃあ一緒に調べてみようか」って家族の話題になるような材料を、僕たちが提供できたらいいですね。
藤谷まさに。私たちが提供する素材から、いろいろイメージを膨らませて楽しんでいただきたいな。
「作品のテーマはこれです」とつくり手が強く訴えたとしても、お客さんは自由に持ち帰っていいんです。カット割りで「重要なのはこの場面」と提示される映像と違って、生の演劇はご覧になっている人が重要だと感じるポイントを「フォーカス」できる。自由に受け取ってもらいたいですね。
俳優からインスピレーションをもらって当て書き
──ノックノックス初出演となる若菜さんが主人公「ぼく」を演じます。彼女に何を期待してキャスティングなさったのでしょうか?
ヤストミ若菜さんの素晴らしさは、なんといっても「声」