2022年7月29日 12:00
「発明したものを、実用化したい」上田誠が語る『あんなに優しかったゴーレム』再演
でも基本的にはあまり変わらないです。
――客演の金丸慎太郎さん、亀島一徳さんは、これまでもヨーロッパ企画の公演に出演されていますね。
安心と信頼の金丸さんと亀島さんって感じです。今回はコメディの度合いが強いから、そこで楽しくやれそうなふたりでもあります。金丸さんはヨーロッパ企画の先輩たちをうまく転がしてくれますし、亀島さんはうまく転がされてくれます(笑)。――お稽古はどんなふうになりそうですか?
劇によっては世界観や背景を背負うのが面白いつくりの話もあって、例えば『出てこようとしてるトロンプルイユ』(’17年)だったら、1930年くらいのパリの画壇の雰囲気だったり。その時はみんなでいろんな絵を見て、思いを馳せて、パリの身体になっていって、それを背負って舞台に立つ、ということをしました。でも今作はそういうところというよりは、格闘技のようにコメディをやるっていう、瞬間勝負みたいなものです。
じっくり時間をかけてつくるというよりは、稽古場でもみんな身体あっためて「次、エチュード呼ばれるの俺かな」「俺は誰と戦う!?」みたいな(笑)。そういうつくり方になると思います。
――『あんなに優しかったゴーレム』は10周年の公演ですが、14年経って、劇団として発見したことはありますか?
僕らは「京都で培ってきたもの」