日比谷野音ライブまであと数週間――。結成35周年を迎えるガールズパンクバンド・ロリータ18号の35年の変遷を辿る
他方、雪駄と学校の上履きを左右互い違いに履き始めたり、全身の服を前身頃と後ろ身頃を全部逆さまに着るなど間違えてしまったことも多く、あるライブハウスの店長からは「君たちには相応しい対バン相手がいない」といった厳しい意見もあった。
マサヨこの頃はまだ本気でバンドを続けようとは思っていなくて。バンドも好きだけど、好きな人のことで頭がいっぱいな頃(笑)。
――まだ16〜17歳だったらごく自然な。
マサヨそう。でも、やがて高校を卒業する前後に、東京の他のライブハウスにも出るようになって。下北沢屋根裏、新宿アンチノック、新宿ロフトとか。楽曲のテープ審査みたいなものを受けて、それに合格すると、まず「昼の部」からステージに立たせてもらえるっていう。
ただ、バンドが本格的に固まったのはこの後なんですけどね。
◆ロリータ18号・萌芽期(1991〜1992)
当時のドラム・あかねちゃんの紹介で、大学とはまったく関係ないものの「スタジオをタダで使わせてもらえる」という理由から法政大学の音楽サークルに参加。そこで別の音楽サークルに参加していたエナゾウ(後のギター/現:エナポゥ)と石坂マサヨが出会い意気投合。