日比谷野音ライブまであと数週間――。結成35周年を迎えるガールズパンクバンド・ロリータ18号の35年の変遷を辿る
◆ロリータ18号・成長期(1993〜1996)
エナゾウやたこちとの友情を深める石坂マサヨだったが、まだまだ模索中。エナゾウの豊かな感性がロリータ18号に大きな影響を与え、後に参加することになったベースのキム☆リン、ドラムのアヤ坊と合わせて1994年頃には完全にバンドが確立。大きな成長を遂げた時代でもある。BENTENレーベル(ガールズバンドを多くリリースするインディーズレーベル)でのリリース作品の中にはアメリカでのレコーディングを行ったものもあり、それに合わせてアメリカでのライブツアーを敢行。バンの荷物をすべて盗まれるといった憂き目に遭いながらも、メンバー全員ブレることなくライブを行い続けた。
マサヨキム☆リンは「朝日屋洋品店」界隈で出会った人。口調はクールなんだけど、内に秘めた熱いものがある面白い人だったので「ベース弾いてもらえない?」と頼んだら、「うーん、やったことないからなぁ」と言いながら、翌日にはすぐベースを買いに行ってくれた(笑)。ただ、このベースは電池を入れるような変な楽器で、キム☆リンも「間違えちゃった」と思ったらしく、すぐに買い替えることにもなりました。
たこちアヤ坊が入ったのはその後だよね。