くらし情報『主演、中山優馬らに聞く、世界が注目する劇作家、ジェレミー・O・ハリスの日本初上演作 舞台『ダディ』』

2022年7月8日 07:00

主演、中山優馬らに聞く、世界が注目する劇作家、ジェレミー・O・ハリスの日本初上演作 舞台『ダディ』

みんな人間らしく愛があり、憎めないんですよね。登場人物をこんなに好きになれる作品はなかなかないです。

大場本当に登場するのは素敵な人ばかりで。この戯曲、複雑なところも沢山ありますが、分別くさい本ではないんですよ。それぞれ違うバックグラウンドを持った人たちが出会った時、当然生まれる軋轢をリアルに、そこにある痛みごとしっかりと描いている。またそういうことを技巧的にではなく、さらけ出して見せている。そんなところにも若い作家らしい鮮度を感じています。

原確かに人種も違えば宗教も違う、バックグラウンドが違う人たちが集まった物語ですから。
誰が正しいとか正しくない、とかではないんですよね。愛の形もいろいろで正解があるわけではない。そう、正解がない作品。そういう戯曲だと思います。

一生懸命なフランクリンに皆が振り回されるお芝居

――それぞれの役についてはいかがでしょう。中山さんはアフリカ系アメリカ人のフランクリンを演じますが、今どう見えていますか。

中山稽古を進める中で、すごく一生懸命な人だと思うようになりました。フランクリンはアーティストですが、どうしてアーティストになったのかと考えるとやっぱり、一生懸命生きていく中での一種の自己表現だと思うんです。

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