オープニング・シリーズは2021年 5月上旬まで続き、全14作品がラインナップされている。
渋谷でPARCO劇場と双璧をなすBunkamuraのシアターコクーンは、松尾スズキ新芸術監督のもと、劇場そのものがどのように表現されていくかに注目が集まっている。主催公演としてラインナップされているのは、鄭義信作・演出による『泣くロミオと怒るジュリエット』(2~3月)、1999年、2010年に上演された松尾スズキの戯曲をノゾエ征爾が演出する『母を逃がす』(5月)、赤堀雅秋の作・演出作品(6月)、DISCOVER WORLD THEATRE(8~9月)、松尾自らの作・演出作品(10月)、三浦大輔の作・演出作品(12月)。松尾芸術監督らしい、清濁併せのむような独自の色を期待したい。
また4月のシアターコクーンでシス・カンパニー公演として上演される『桜の園』は、ケラリーノ・サンドロヴィッチがチェーホフ四大戯曲に取り組む企画の第4弾で、大竹しのぶ、宮沢りえ、井上芳雄、黒木華、杉咲花ら華々しいキャストがシリーズの掉尾を飾る。現代演劇としてはほかに、草なぎ剛が白井晃演出のもとブレヒトの世界に挑む『アルトゥロ・ウイの興隆』が1月に開幕。