布袋寅泰、アーティスト活動40周年記念ライブが今週末に開催!
パブリックイメージから辿りやすいパンク/ニューウェイブの的確な選盤眼にうなりつつ、女性ボーカル、エレクトロミュージック、映画音楽、ジャズ、クラシックといった多彩なチョイスに舌を巻いた。この特集は、のちにNHK FMの番組『ミュージック・スクエア』と連動する形で名盤を500枚ほどに増量し、選曲リストを全掲載し、ロンドンで撮影を行い、書籍『布袋寅泰のRadio Pleasure Box』(小社刊)となった。
今思えば、その後30年余にわたる“GUITARHYTHM”シリーズが世に問うたアート性の高い表現や現在のロンドン生活といった人生のピースがすでにひとつ、またひとつと置かれていたのだった。
GUITAR+RHYTHM=GUITARHYTHM
アートとして昇華するロックンロール
【Adventures】
もっと言えば、その軌跡は1988年から刻まれていたのだ。怒涛の1年。春、東京ドームでの「LAST GIGS」でバンド活動に終止符を打ち、“伝説”を喧伝する世間を尻目に6月第2週に渡英。10月、件の『GUITARHYTHM』が発表された。
コンセプトを余すところなく表現したGUITARHYTHMというフレーズの斬新さはもとより、当時のデジタルテクノロジーを駆使したサウンドアプローチ、英語詞による近未来感あふえる世界観、自身によるボーカル、世界のロックシーンに勇躍、挑戦する志……今や有名になった“GUITARHYTHM宣言”が高らかに謳ったように、90年代のロックンロールの幕は切って落とされた。