2022年1月24日 10:00
【ライブレポート】水樹奈々、841日分の想いが詰まった有観客公演「最高に弾けられる幸せな時間を作っていきたい」
ファルセット、ロングトーン、ヴィブラートと駆使しながら、楽曲ごとに世界観を絶妙に引き立たせていく。
水樹は過去3回、『LIVE GRACE』と銘打ったフルオーケストラでのライブを行った。指揮を務めた藤野浩一氏によると、リハーサルで演奏者たちは当初、見た目は小柄で普通のお嬢さんというたたずまいの水樹を様子見していたが、歌い出すや「最高峰のオペラ歌手と同じ音域だ」と色めき立ったという。藤野氏は「普通は女性の声域でおいしいのはDくらいまで。ところが奈々ちゃんは、上のGで平気で歌うからビックリした」と話していた。
また何気なくやっているように見えるが、水樹はダンスコーナーで大きく踊りながら歌っても、決して音がブレない。間奏中にステージの端から端まで走ったあとに歌っても同様で、声量も落ちない。体幹や腹筋の強さ。
彼女の徹底した体作りの賜物だ。
2011年の初の東京ドーム公演の前からトレーナーを付けて、アスリート並みのメニューをこなして肉体改造。2015年のツアーでは“見せる体と動ける体の両立”という難題に挑み、各会場で本番前もトレーニングに励んだ。西武ドームでは100m以上あるステージを全速力で走りながら歌うという、驚異的なパフォーマンスも見せている。