シュツットガルト・バレエ団プリンシパル、エリサ・バデネスが、ふたりのヒロインへの思いを明かす
一方、全幕を通して踊るときは、準備の仕方が全然違います。ゼロから始めることができるし、舞台上で皆と一緒にそのキャラクターの旅路を進んでいくことができます。
photo:Shoko Matsuhashi
──ヒロインのマルグリットという女性を、どのように捉えていますか。パートナーのフリーデマン・フォーゲルが演じるアルマンについても教えてください。
いつでも、役に関していろいろと学ぼうとしています。私が感じるマルグリットというキャラクターはとても強く、決意をもった、才能あふれる女性。さまざまな努力を重ね、皆に愛されたいと思っています。でも、人生の中でいろいろと難しい決断をしなければならない──。
そう考えつつ、彼女のキャラクターを纏い、ドレスを着て彼女になりきろうと、よりシンプルに考えるようにもしているんです。そして、アルマンを演じるフリーデマンはとてもフレッシュで若々しく、情熱にあふれているわ!従来の踊り方にとらわれることなく、とても自由に踊っています。いつ何をするのかわからないところもあるけれど、まさにアルマンを表現していると思います。
『椿姫』より、マルグリットを演じるエリサ・バデネスとアルマンを演じるフリーデマン・フォーゲル(photo:Roman Novitzky-Stuttgart Ballet)