くらし情報『【おとなの映画ガイド】吉永小百合が寅さんみたいに恋しちゃう母親役。あたふたする息子役は大泉洋。山田洋次監督ならではの下町人情ドラマ──『こんにちは、母さん』』

2023年8月28日 12:00

【おとなの映画ガイド】吉永小百合が寅さんみたいに恋しちゃう母親役。あたふたする息子役は大泉洋。山田洋次監督ならではの下町人情ドラマ──『こんにちは、母さん』

『こんにちは、母さん』 (C)2023「こんにちは、母さん」製作委員会

(C)2023「こんにちは、母さん」製作委員会



山田洋次監督の、なんと90作目。『こんにちは、母さん』が9月1日(金) より公開される。主演の吉永小百合とは『母べえ』『母と暮せば』に続く、いわば、“母3部作”の3作目だ。息子役は、いまや国民的人気俳優の大泉洋。『男はつらいよ』シリーズのテイストを引き継ぐ、まさに下町の母と子の人情ドラマ。やっぱりこういうの、いいですよね。

『こんにちは、母さん』

永井愛の同名戯曲が原作。2001年に新国立劇場で幕を開けたときは、加藤治子が母を、平田満が息子を演じ、同じふたりでNHKドラマにもなっている。
山田監督は、初演を観て一度映画化を考えたそうだが、当時は成立せず、20年も温め、吉永小百合主演で今回結実した。

6月に開催された上海国際映画祭のコンペ部門に出品されているが、映画祭に参加した山田監督は次のように語ったという。

「かつて小津安二郎という監督が『僕は豆腐屋だから、豆腐に近いものは扱えるけれども、豆腐に縁のないハンバーグステーキを作れと言われたって僕は出来ないんだ』、そうおっしゃったことがあります。僕は豆腐屋と同じだと言ったのはつまり、映画を作るのは僕の職業だという意味だと思うんだけれども、そういう意味では僕も豆腐屋さんが豆腐を作るように、僕は映画を作ってきたという気持ちがします。

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