『映画 えんとつ町のプペル』監督が語る。「家族で観て楽しめるものにしたい」
そんなある日、ルビッチはゴミから生まれた“ゴミ人間”のプペルに出会い、この町に隠されていた謎を解き明かし、煙におおわれた町に奇跡を起こす壮大な冒険に出る。
設定からわかる通り、舞台となるえんとつ町はつねに煙に覆われているが、制作陣は、キャラクター、空間を埋め尽くす建物、煙を巧みに画面に配置しながら、物語運びやアクションの明快さを損なわない構図を作り上げていった。
「煙突から煙が出ることがわかっていたので、奥行きが出しにくいだろうし、ずっと画面上を煙が動いているとキャラクターの邪魔になることは初期の段階からわかっていました。だから、画面の要素をどこまで間引いて、画面が伝えたいことの邪魔にならないようにしていくのかを考えていきました。その一方で、えんとつ町は建物が密集している場所でもあるので密度も上げて……すべてのバランスをとることが重要でした。またキャラクターもひとつひとつ表情や、ポーズ、動きを本当にこだわって作ったんです。無機質に見られがちなCGアニメーションをいかに親しみやすいものに見せることができるのか?に力を入れたので、キャラクターをしっかりと立たせるように画面を構成していきました」