杉咲花&志尊淳の“孤独”との向き合い方「一人でいること=寂しさ」ではない
![左から)杉咲花、志尊淳 (撮影:映美)](https://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexpub%252Ffeed%252FLP_P_PIA%252F2024%252FLP_P_PIA_e029a574_feac_4b74_b01b_ddb9caac808a%252FLP_P_PIA_e029a574_feac_4b74_b01b_ddb9caac808a_0b0b6bdecd483d32c7e3_1.jpg,small=600,quality=80,type=jpg)
(撮影:映美)
信頼と愛は似ている。
町田そのこ原作『52ヘルツのクジラたち』が映画化。主人公の貴瑚を杉咲花が、彼女を助け支える岡田安吾(通称・アンさん)を志尊淳が演じている。お互いに「すごいとしか形容できない役者」「どうしてそんなに優しいんですか? といつも思います」と評する二人を見ていると、自然と、貴瑚とアンさんの面影が重なる。
二人の役者が築いた信頼はそのまま、貴瑚とアンさんの関係性に繋がっているように思えてならない。どんな心境で、それぞれの難役に向き合ったのだろうか。
貴瑚として、アンさんとして、どう生きるか?
――映画『52ヘルツのクジラたち』は、本屋大賞を受賞した町田そのこさんの同名小説を原作としています。杉咲さんは主人公でヤングケアラーの貴瑚を、志尊さんは貴瑚を支えるアンさんを演じていらっしゃいますが、原作の存在はどれくらい意識されていましたか?
杉咲貴瑚という人物において、全ての要素を大切にしたい気持ちでした。貴瑚は出会った人々に自分なりの愛情を注ぎ、ウィットに富んだ側面があって、ビールが大好きで、少しがさつなところもあります。自身が深い痛みを抱えていながら、周囲の誰かを傷つけてしまうこともある。