石丸幹二「描かれているのは人ごとではないと気づいてもらえたら」―ミュージカル『パレード』再演への思い
共感を得ないような人として。そうしながらも最終的には皆がレオに思いを寄せて、「彼は間違っていなかったんだ」と思ってもらい、最後の最後にドンと落とす(笑)。おそらく作家のアルフレッド・ウーリーが、そのように考えて書かれたのだと思います。
斬新な森演出、“エンドレス稽古”が有名だが・・・
――今回の再演について、演出の森新太郎さんはどのようにおっしゃっていますか?
森さんって本当にいろんなパターンを試して、どんどん変えていく方なんですけど、やはりこのコロナ禍での稽古、公演なので「今回は時間がないから変えないかも」なんておっしゃっていました。つまり、森さんの稽古場の特徴である“エンドレス稽古”が出来ないと(笑)。だから限られた、短い時間の中で森さんから何を吸収できるか。時間を大事にしたいなと思いましたね。でも実際、本稽古が始まると、制約の中でありながら、どんどん変えていらっしゃってます!
――おっしゃったように、森さんの時間をかけた、しぶとい稽古は有名です(笑)。
初演の時は驚かれたのでは?
面食らいました(笑)。噂には聞いていたんですけどね。森さんは誰よりも早く稽古場にいらして、稽古が終わるまでず〜っと、休みも取らずに……。