くらし情報『監督が解説。映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が描く“真のテーマ”』

2023年3月2日 18:00

監督が解説。映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が描く“真のテーマ”

結果として“複雑”や“カオス”のフレーズが頭に浮かんだ人もいるかもしれないが、本作のメインの食材はちゃんとある。シャイナートは「映画を作っていく中で、ゴールになる“北極星”のようなものは常にちゃんとあったし、そこからはズレないようにしていた」と振り返る。

「昔、スタンリー・キューブリックが『2001年宇宙の旅』について語った言葉で大好きなものがあるんです。

“宇宙というものが怖いのは、我々に対する敵だからではなく、宇宙が我々人間に対して無関心だったからだ。もし、そのこととを我々が受け入れることができるのであれば、混沌としている中でも人生を意義深いものにすることができる。この広大な闇の中で我々は自分の光を自分で照らさなければならない”

これこそがまさに映画の冒頭でエヴリンが置かれている状態だと思うのです。彼女は映画のはじまりでは世界が自分に対して“敵”のように振る舞っていると思っています。でも彼女はやがて、世界は敵なのではなく自分に対して“無関心”なんだということを知るんです。
その上で彼女はこの真実を受け入れて、自分自身のストーリーを自ら書き直していく。この映画が描くストーリーはそのようなものだと思っています。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.