くらし情報『『本心』池松壮亮、石井裕也インタビュー。「今作は“記憶を記録すること”の映画」』

『本心』池松壮亮、石井裕也インタビュー。「今作は“記憶を記録すること”の映画」

母というテーマについては、むしろ一番ネックになるかもしれないと危惧していたところです。『茜色…』で、石井さん自身がお母さまが亡くなられた年齢を超えて、そのことを踏まえてあの作品を生み出した時に、石井さんの中で何かがひとつ終わった気が勝手にしていたんですね。映画の中で母親というものを描いてきたことや、それまでの自分の人生というものにいったん決着をつけたように感じていたんです。

そんな石井さんにこの小説の映画化を提案することが果たして本当に正しいのか?とても迷いました。僕はちょうど10年前の2014年に『ぼくたちの家族』という作品で石井映画に初めて参加し、そこで母親という存在と決定的に向き合うことになりました。その10年後にもう一度今作で、あの時よりももう少し広く“母なるもの”と石井さんが向きあうことを考えたときに、もしかしたらもう違うと感じるかもしれない。それでもダメもとで、読んでみてくださいとお伝えしました。

「実感の乏しいものであるからこそ、そこで見つけられる希望というものに向き合いたい」

『本心』池松壮亮、石井裕也インタビュー。「今作は“記憶を記録すること”の映画」


劇中には“実在する母”と記録と記憶から作り出されたヴァーチャルな“母”が登場する。
池松の言葉を借りるなら本作は“母なるもの”と向き合った映画とも言える。

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