くらし情報『稀代の作詞家・森雪之丞 自選詩集『感情の配線』をリリース 「70歳になって気合を入れる意味で一番届きにくい詩からやろうと思いました」』

2024年1月14日 12:00

稀代の作詞家・森雪之丞 自選詩集『感情の配線』をリリース 「70歳になって気合を入れる意味で一番届きにくい詩からやろうと思いました」

おっしゃる通りですね。僕らより上の世代の作詞家の方は先に詞を書いて、そこに後から作曲家の方がメロディをつけるというやり方が主流だったんですけど、僕らの時代はいかにビートに言葉を乗せるかということが大事だったので、先にメロディがあった方がやりやすかったんです。いわゆる曲先というやつですね。同じように、和歌でも俳句でも字数が決まっていますよね。それが制約となって、けれどそのなかで自分の表したいことが言葉で表現できたときにものすごく自由を感じられますよね、不思議なことに。図形詩というのは文芸誌「すばる」で4年ほど連載していたもので、制約として課したのはどんな図形であっても縦書きで右から読めなきゃいけないということと一行の文字切れをきちんとしなければいけないということ。そしてもうひとつ重要なのは、図形の意味と言葉の意味とがどこかでリンクしていなければいけないということです。

稀代の作詞家・森雪之丞 自選詩集『感情の配線』をリリース 「70歳になって気合を入れる意味で一番届きにくい詩からやろうと思いました」


――私が好きなのは「年齢」という作品で、これは〈17〉と〈71〉という数字が対置してあり、その数字を図形としてその形に沿って詩が書かれているというものです。
それぞれの数字はもちろん年齢を表すのですが、パッと見の言葉だけを拾い上げると、〈71〉の方がより明るいイメージがします。

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