福山雅治、アルバム『AKIRA』を携えた初のオンラインライブで立ち上げた総合芸術
福山はMCで「どこかの誰かのよくわからない声ではなくて“顔の見える声”ですよね。これまで年末に開催していた『福山☆冬の大感謝祭』でずっと聴いてきた声です。この声を聴いているだけでみんなの顔が思い浮かびます」と語る。
ライブが中盤に差し掛かると、福山は【ホワイトステージ】でアルバムのために書き下ろされた楽曲「ボーッ」とドラマ主題歌として書き下ろした「心音」を歌唱。前者はレゲエ調のビートが軸となった曲で、原曲の懐の深さをさらに深くしたような音世界が感じられ、後者はステージ全体を白い幕が覆い、曲の中で綴られている“生きづらさ”や“人に言えない葛藤”など、心象風景をヴィジュアライズした世界だった。
アルバム『AKIRA』のラストソングは「彼方で」。遠く旅立ってしまった人への残された者の想いを歌ったこの曲で、福山は星空を背景とした雲海に佇む。「どれだけ通常のライブから逸脱することができるか?」をテーマに、初のオンラインライブでまさに総合芸術とも言うべき表現を立ち上げた福山の『FUKUYAMA MASAHARU 30th Anniv. ALBUM LIVE AKIRA』。
2時間にも及ぶ圧巻のステージは大盛況のうちに幕を閉じた。