都内随一の”美意識の高さ”!? 「伊勢半本店 紅ミュージアム」とは?
江戸の女性たちを魅了した“玉虫色”の口紅
資料室は2つのゾーンに分かれます。ひとつは江戸時代の女性が憧れた化粧品「紅」にまつわる展示。
紅花の花弁にわずか1%だけ含まれる赤色色素は化粧に取り入れられ、江戸女性の間で広く使われました。
江戸の街にも数多くあったとされる「紅屋」では、さまざまな口紅が販売されていたそう。
なかでも紅花から抽出された純度の高い「紅」は光を乱反射して玉虫色にきらめき、独特な色合いが江戸後期に花柳界の女性を中心に大ヒット。
資料室に展示されている当時の浮世絵にも、鏡に向かって紅をさす女性が描かれていますが、唇は玉虫色で彩色されています。
江戸女性の化粧道具、その繊細な作りに驚き!
もうひとつは、江戸の女性たちが使っていた化粧道具の展示。
紅筆や櫛(くし)、化粧箱、旅先で使う化粧セットなど、精密で趣向を凝らした道具の数々には目を見張ります。
また、“元祖・美容雑誌”ともいえる江戸時代のヒット本『都風俗化粧伝』も要チェック!
目鼻立ちをくっきりさせるメイクの仕方や、体型別の着物の着こなし方など、現代にも通じるテクニックが紹介されています。
時代の移り変わりとともに「紅」