【特集・沢村一樹さん】建築家・谷尻誠さんと語る、住まいと暮らしと仕事のこと(前編)
谷尻さん:僕もそれは一緒ですね。他はラフでもいいですけど、水回りはきれいであってほしいですね。
“建築家”という職業のイメージ。そして、その仕事について
沢村さん:建築の仕事はゼロからしなくちゃいけないので、大変ですよね。僕ら役者は監督がいて台本があって、その通りに演じればできるわけで……。
谷尻さん:そうですね。いわば、“台本を作る側”の仕事ですからね。
沢村さん:実際、どういった仕事内容なんですか?そして、何でそんなに売れっ子なんですか(笑)?谷尻さんって、他の建築家とどこが違うんでしょう?
谷尻さん:普通、建築家って“いざというとき”にお願いしますよね。
一生に一度とか。そして、頼む側も慎重になりますけど、いざ頼むってなっても、誰に頼んだらいいかわからないし、ちょっと敷居も高そうじゃないですか。
沢村さん:確かに。
谷尻さん:何か、先生って感じもしますよね?先生にお願いする、という感じじゃないですか。他の建築家の方は、先生は先生でも“ドクター”という感じだけど、僕の場合は“町医者”に近い感じ。さっきも言いましたが、建築家は敷居が高くて、堅苦しいイメージが世の中に定着していますよね。