目からウロコ!合羽橋の老舗包丁専門店が教える包丁研ぎ教室
シュッシュ、シュッシュという研ぐ音が教室内に響きわたります。
研いでいるとき生徒のひとりから「黒くなった泥はどうすればいいのでしょうか?」と質問があがりました。砥石で研いでいると、表面に泥が浮いてきます。「浮いて来た泥(砥粒)は捨てずに、そのまま研いでください」と鎌田さん。砥石に水を含ませることで、砥石の粒が溶け出て表面に浮き出てきます。その粒と摩擦して、金属が削れるため、その粒を洗い流してしまうと効率が悪くなるのだそうです。「なるほど」という声が生徒さんから聞こえてきました。みなさん一様に、目からうろこが落ちたようです。
40分ほど研ぎました。刃の部分を触ってみます。するとザラつきがあることに気づきます。「研いだあとの刃には削れた細かい金属のバリが付着しています。これを刃の『カエリ』と言います」と鎌田さん。このままだと切れないので、カエリをとる作業を行います。
包丁を新聞紙にこすりつけ、カエリをとっていきます。本来は「仕上げ砥石」でカエリをとっていくのですが、ない場合は新聞紙で代用します。新聞紙の紙はザラザラとしているので、カエリをとるのにちょうど良いのだそうです。
カエリをとり、これで研ぎは完了です。