【LIMIA歳時記】12月は「師走」。いよいよ年末です
12月は陰暦で「師走」。由来は、僧侶(師は僧侶の意)が仏事で走り回る忙しさから、というのが一般的ですが、実はこれは当て字なのだとか。他にも、四季の果てる月、稲のない田のさまをいう、など様々な説がありますが、平安時代にはすでに語源がわからなくなっていたそうです。「LIMIA歳時記」では、季語と、それにまつわるストーリーを月に1回ご紹介しています。
灯に揺れる赤いセーター
今月ご紹介する季語は「セーター」。
だんだん寒くなってきて、着るものが増えてきましたね。冬は着るものの名前がたくさん季語になっています。ジャケット、コート、ショール、マフラー、手袋、などなど。
それらを何枚も着ることを「重ね着」といいますが、これも季語です。重ね着をして「着ぶくれ」することも季語。ふだん使う言葉が季語になっていると考えると、なんだか楽しくなってきます。
今日ご紹介する「セーター」も、そのうちのひとつ。この言葉は明治の頃に日本に入ってきた外来語です。「セーター」という言葉は「汗」をあらわす英語の「sweat」に由来しており、19世紀にアメリカのアイビーリーグのフットボール選手が、汗をかいて減量するために着ていたことからsweater、つまり「汗をかくもの」