【リノベを愛する人たちへ】生田から届けるリノベの気持ち。「リノベコンペティション2017」グランプリ受賞者インタビュー
です。例えば、今回の『生田の家』で例を挙げてみると……【①生かす】・資産価値のない築36年の古家を生かす。・利用できる既存部材(サッシ、埋設配管、東南の外壁材、階段など)を生かす。・プレハブ構造を生かす(内部に柱のないワンルーム)。・環境(風景や高台の通風)を生かす。【②兼ねる】・意匠性、断熱、吸音性能を兼ね備えた木毛セメント板を使う(2階の天井)。・2階からの採光と上下層の通風やつながりを兼ねるグレーチング(※)を使う(2階の一部の床)。・間仕切りを減らし、ときの変化に応じられるよう、用途を兼ねる。
※鉄などの素材でつくられた、格子状の溝蓋(みぞぶた)のこと。↓に現物の写真あり。【③引き継ぐ】・資源を無駄にすることなく、古家を再生して引き継ぐ。・次世代に引き継げるよう、可変性を持った間取りにする。というふうに、まとめられます。合理的に整理することで、初期費用を抑えつつ、建物の寿命を延ばし、資産価値が高められるのです。——完成する家は1つであっても、その過程には、3つのキーワードに基づいたいくつもの手法が散りばめられているんですね。それを踏まえて、今回のリノベで特に思いを込めたところを教えてください。