【意外と知らない道交法】原付バイクの運転手が自転車を押して走らせた…これって違法?
そうすると、自転車は適切にハンドルやブレーキを操作することができずに他人に危害を加えるおそれが高いですから、安全運転義務(安全操作義務や安全速度運転義務)違反になるでしょう。
原付バイクが法定速度である30キロメートルで走行していたとしても、自転車は原付バイクと並走する形で後ろから足や手で押されているわけですから、自転車の運転者に操作・制動を適切に行うことを期待できず、同じく安全運転義務違反になると考えられます。
同じく、原付バイクの運転者も、片足や片手を自転車の後部に乗せて自転車と並走することによって、とっさに適切な操作・制動を行うことができないといえますので、安全運転義務違反となるでしょう。
つまり、「車両等の運転者は…道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。」と定められているように、速度の問題だけでなくこのような行為自体が取締りの対象になるということです。
■運転者にはどんな罰則になる?
安全運転義務違反の場合、原付バイクの運転者は運転免許の点数が2点引かれた上、6,000円の反則金が科されることになり得るほか、道交法違反として刑罰が科されることもあります。