タクシー運転手がメーター押し忘れてた!いくら払うべき?
A.押し忘れていたとしても距離分の金額を支払う必要があるのが原則です。
「タクシー運転手がメーターを押し忘れていた場合であっても、客は、メーターに表示される金額以上の料金を支払う義務があるものと考えられます。タクシーに乗る際には、乗客と運転手(タクシー会社)との間で「旅客運送契約」が締結されることになります。
これは、運転手は客を目的地まで送迎する義務を負い、客はその送迎に応じた代金を支払う義務を負うという契約を締結するという内容の契約です。
この「送迎に応じた代金」とは、「乗った距離や時間に応じて加算されていく料金」のことです。メーターの表示は、その料金を表示しているに過ぎません。
乗客と運転手の間の合理的意思としては、あくまで運送してもらった距離に応じて発生した料金を支払うものであって、メーターに表示がなくとも、実際に乗った距離分の料金は発生するということになるのが原則です。なお、この点に関し、国交省が定めている「一般乗用旅客自動車運送事業標準運送約款」の5条1項には、「・・・運賃及び料金は、・・・運賃料金メーター器の表示額によります」と定められています。
この約款は法律ではないため、もちろんタクシー会社によっては異なる定めがある可能性がありますが、大多数のタクシー会社はこれを採用しているものと考えられますので、この規定によれば、タクシー料金はメーターの表示に従えば良いということになりそうです。