動画配信サイトのスポーツ中継が止まりまくり!損害賠償請求はできる?
を負うという内容の契約が成立しています。
そして、この「動画を配信する義務」の具体的内容として、同契約上、通常想定しうる程度の通信環境が整っている場合には、配信を会員が快適に見ることのできるようにすることも含まれるものと考えられます。
配信業者がそもそも配信をしていない場合は当然ながら、仮に配信をしていたとしても、一般の視聴者が準備をするのが困難なほどに高度な環境じゃないと見られないといった場合には、配信業者は債務不履行責任(民法415条)として、損害賠償をする責任を負うことになりますが、そうではなく、原因が会員側にある場合には責任を認めるのは難しいことになると思います。
なお、仮に業者側に責任が認められる場合、その損害額は、原則として動画を快適に見られなかった期間に応じて決まることになると思われます。
例えば月会費制の場合、月会費を1ヶ月分の日数として30で割り、その数字に見られなかった期間の日数分を乗じた金額、というように決められることが多いでしょう。
ただし、その時にその番組を見ることに意味があり、その番組を見るために有料会員登録した、という事情がある場合において、配信業者がそれを知り、又は知ることができたといえるような場合には、例外的に、月会費分に加え、慰謝料を請求することができる可能性もあるかもしれません。