くらし情報『大阪初の洋式ホテル開業で外交を支えた夫婦を描く 直木賞作家の朝井まかて最新長編『朝星夜星』発売』

大阪初の洋式ホテル開業で外交を支えた夫婦を描く 直木賞作家の朝井まかて最新長編『朝星夜星』発売

、ついに大阪に進出します。

ホテル開業は五代と後藤象二郎の肝煎り

五代はもちろん、亀山社中に陸奥宗光、後藤象二郎、岩崎弥太郎らが贔屓にしていた「自由亭」は、大阪に移ってからは各国領事や日本の政府高官も多数、訪れる店になりました。五代と後藤から、来阪する外国人のもてなしの場を任された丈吉は、1881年(明治14)、中之島に「自由亭ホテル」をオープンします。「日本人が胸を張って外国人を饗応し、時に渡り合う場を用意する。たぶんそれが丈吉なりの、公に尽くすということなのだろう」という、ゆきの思いからも、日本の外交を支えた夫婦の奮闘ぶりがうかがえます。


「自由亭」は昔から気になっていたテーマ

朝井まかて氏は大阪生まれで、『すかたん』で大阪ほんま本大賞を受賞し、『悪玉伝』では司馬遼太郎賞に輝くなど、地元を舞台にした作品が高く評価されています。現在も大阪在住の著者にとって、「自由亭」は昔から書いてみたいテーマでした。「残されたら料理人の恥、きれいさっぱり余さず消し去ってもらうとが稼業たい。ゆえにおれらの甲斐はほんのつかのま、食べとる人の仕合わせそうな様子に尽きる。その一瞬の賑わいが嬉しゅうて、料理人は朝は朝星、夜は夜星をいただくまで立ち働くったい」

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