星野真里×加藤ローサ『きみ継ぐ』 原作者とドラマ側で合致した思い、女性同士の恋と親子愛に「少し前は断られることも多かった」
「意外とみんな似たようなことで悩んでいるんだし、だったら自分らしく突き進めばいいんだよ」ということを提示できたらいいなと思って描いていました。
──“当たり前”のこととは?
【小川まるに】本作だったら、親は子どもの幸せを願っているし、子どもも親に幸せであってほしいと思っている。多様性という言葉で頭でっかちで考えるのではなく、目の前の大切な人の幸せを願うという当たり前なこと。それが社会に広がっていけば、もっとシンプルな世の中になるんじゃないかなという、そんな願いみたいなものを登場人物たちに体現させたところもありました。
──最後に視聴者、読者にメッセージをいただけますか。
【小川まるに】前作の『花嫁未満エスケープ』もそうでしたが、私はあまりハッピーエンドとかバッドエンドとか明確な区切りを付けるよりも、キャラクターがその先も日常を生きていくような終わり方をするのが好きです。おそらく多くの方が気になるのは、「桜と萌音の2人がどんな結末を迎えるか?」ということだと思いますが、彼女たちがその先の人生をより良く生きていくためにどんな選択をするのか、最後まで見守っていただけたらうれしいです。
(文:児玉澄子)
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