カプレーゼの拡大解釈、定期的なSNSバズも…モッツァレラチーズは家庭にいかに定着したのか?
を発売し、1970年にクラフト社と提携。1970~80年代は、国内需要に合わせて、直食系のプロセスチーズをラインナップに揃えていた。
「当時の商品ラインナップとしては、スライスチーズ、箱入りタイプのカルトン、個包装のポーションなどがありました。ポーションは、今だと4個、6個などが主流ですが、当時は2個から48個の”パーティーダイス”までありました」(森永乳業株式会社チーズ事業マーケティング部伊佐地祐子さん/以下同)
その後、1980年代後半にチーズケーキ、1990年代に「イタ飯」(イタリア料理)のブームが起こり、ナチュラルチーズの需要が高まってくる。「この洋食化の流れは大きなチャンス」だと捉えた同社は、1992年に「小さなチーズケーキ」シリーズを発売。さらに1998年に業務用のモッツァレラチーズ、翌1999年に家庭用の「クラフト フレッシュモッツァレラ」を発売した。
「イタ飯ブームの頃、外食や海外旅行でカプレーゼを食べて感動したという方がたくさんいらっしゃいました。そこで『お店で食べるもの』というイメージの強いモッツァレラチーズをご家庭でも味わっていただけるようにと家庭用を開発しました」