カプレーゼの拡大解釈、定期的なSNSバズも…モッツァレラチーズは家庭にいかに定着したのか?
■モッツァレラを家庭料理に定着させるまでの苦心、”一口サイズ”と”味付き”が契機に
発売当初の「フレッシュモッツァレラ」パッケージ(写真左)、カプレーゼの写真を添えた2007年当時のパッケージ(写真右)
1999年春、家庭用の「フレッシュモッツァレラ」が発売されると、「カプレーゼが家で食べられてうれしい」との喜びの声が寄せられた。しかし一方で、それまで馴染みのなかったモッツァレラを家庭料理として馴染ませることに苦労もあったという。
「外食で食べたことのある料理を『家でも作れる』と理解していただくことがなかなか難しく、塩やオリーブオイル等で整える味付けの調整も当時はハードルが高かった。『なんだか難しそう』と思われるお客様もいらっしゃいました。まずお家で簡単に作れると知らせること、そして家で作ってみたいと思っていただくことの2つが難しかったと思います」
ユーザーを啓蒙するために、レシピサイトでモッツァレラチーズを使った様々なレシピを紹介。また発売当初はチーズだけの写真を載せていたパッケージを変更し、2007年からカプレーゼなど料理の写真を入れるようになった。さらにスーパーの売り場では、トマトの旬の時期はカプレーゼ、冬の時期はお鍋など、季節ごとに訴求方法を変更している。