【チケットプレゼント】『ブリューゲル展 画家一家 150年の系譜』150年の画業を巡る大規模展覧会 【MiLuLu】
との名声を確立した画家である。ピーテル1世が下絵を手掛けた作品のひとつ「最後の審判」(画像上)は、ボスと同じように悪魔や怪物たちが描かれている。しかしボスとは違って、道徳的なメッセージ性が薄く、現実の世界を忠実に描こうとする姿勢が映し出されている。
宗教画が中心だった時代にも関わらず、人生の最後の6年間には同時期の農民たちを描き、“農民画”とでも呼ぶべき風景画を描いた革新的な人物だった。
子、ピーテル・ブリューゲル2世とヤン・ブリューゲル1世
ピーテル・ブリューゲル1世の2人の息子、ピーテル・ブリューゲル2世とヤン・ブリューゲル1世もまた画家になった。
長男のピーテル・ブリューゲル2世は、生涯にわたり父の作品の模倣作を作り続け、父の作風を世に広めた画家である。現在の感覚では“コピー”は否定的な印象が持たれがちだが、当時では優れた画家によるコピーにそれなりの評価が与えられていた。ただ、ブリューゲル2世の作品は人気が高かったものの、高値で売れることはなく、家賃の支払いが滞ってしまうこともあったそうだ。
一方、次男のヤン・ブリューゲル1世は独自の作風を確立させていった。