【開催中】キュートな色彩が織りなすサヴィニャックによるポスターの作品世界を堪能!【MiLuLu】
例えば、両手を大きく広げていたり、指で商品などをさすポーズ、左を向いて何かを食べるなど、様々な動作を取り入れることにより、見る者に親近感を持たせているた。サヴィニャックのモチーフから、宣伝意図をアピールするという重要な役割を課され、選び方や扱い方に一種のパターンが感じられることだろう。
10項目にも及ぶモチーフは、ポスターに頻繁に登場し、大切なテーマである。
そして、サヴィニャックはカッサンドルの影響下から脱し、それまではポスターの主役になることはなかった、“ユーモア”を表現の主力に捉えた画風を確立していった。この方法こそが、最も広告主の要望を伝えるに相応しいと熟知していたのだ。
心を捉えてきた数々のポスター
写真(左)は、ファッションブランド『COMME des GARÇONS(コム・デ・ギャルソン)』の目付きのハートマークに似ていていて親近感を覚える、本展覧会のメインビジュアルに選ばれている『ひとりで編める ウット毛糸』。
サヴィニャックは、宣伝したい商品や伝えたい情報の本質を捉えたモチーフを選び、そこに“ユーモア”というエッセンスを加えて大胆に単純化するというプロセスを踏んだ上で、瞬時に人々の脳裏に焼き付くイメージを作り上げているのが分かる。