【4/27公開のシネマ】『君の名前で僕を呼んで』ー性別や世代を問わない、恋の痛みと歓びー【MiLuLu】
痛みを葬らず、感じた歓びも忘れず
©Frenesy, La Cinefacture
1983年夏、北イタリアの避暑地で家族と夏を過ごす17歳のエリオは、大学教授の父が招いた24歳の大学院生オリヴァーと出会います。一緒に自転車で街を散策したり、泳いだり、午後を読書や音楽を聴いたりして過ごすうちに、エリオのオリヴァーへの気持ちは、やがて初めて知る恋へと変わっていくのでした。 眩しすぎる太陽の中で、激しく恋に落ちるふたり、しかし夏の終わりとともにオリヴァーが去る日が近づいてきてー。
激しいセクシュアリティの描写
©Frenesy, La Cinefacture
出版とともに絶賛されたアンドレ・アシマンによる『君の名前で僕を呼んで』は、精神的にもセクシャリティの面においても、成長の真っ只中にある若者が持つ焦燥感を描き、まるで若者の心の中を映しだす窓のような小説です。
そんな同名原作を脚色したのは、映画史にも残る『日の名残り』の名匠ジェームズ・アイヴォリー。
彼の手腕により新しく生まれ変わった本作品は、20年後も続いている原作の結末とは異なりますが、エリオとオリヴァーの恋愛関係が忠実に描写されています。